Boeing 787 Dreamliner Rhapsody


ボーイング(The Boeing Company , NYSE: BA)は、アメリカ合衆国に所在する世界最大の航空宇宙機器開発製造会社。1997年にマクドネル・ダグラス社を買収したためアメリカ合衆国で唯一の大型旅客機メーカーであり、ヨーロッパのエアバスと世界市場を二分する巨大企業である。また民間機だけでなく、軍用機、ミサイル、宇宙船や宇宙機器などの研究開発・設計製造を行う。機体の設計に関して、有限要素法の設計手法の導入に先んじていて、その技術は車輌構体設計など他分野にも技術供与されており、世界の航空宇宙機器業界をリードしている。

ボーイング・ジャパン

Boeing 787

類まれなパフォーマンス
787ファミリーは2機種から成り、基本型の787-8型機は座席数210〜250席、航続距離は 7,650〜8,200海里(14,200〜15,200km)、ストレッチ型の787-9型機は、それぞれ250〜290席、8,000〜8,500海 里(14,800〜15,750km)の性能を有します。
787型機は、大型ジェット旅客機並みの航続距離を可能にするばかりか、他では類のない低燃費を実現し、その結果最高レ ベルの環境パフォーマンスを達成します。現行の他の同型機と比べて燃料効率を20%向上するとともに、ワイドボディ機の最高速であるマッハ0.85での巡 航が可能です。さらに、貨物搭載スペースも増加しました。
787型機はより広く快適な機内環境を構築することで、今までにはない新しい空の旅を提供する次世代航空機です。

最先端のテクノロジー
この並外れたパフォーマンスは、ボーイングがリードする多国籍のチームが開発する先進テクノロジーにより実現しました。
機体構造の50%には炭素繊維複合材を使用、オープンアーキテクチャーは現行の旅客機をより簡素化しながら、機能性の向 上を提供する787型機のシステムの中核です。例えば、787型機開発チームは既存の機体管理システム技術を採用し、メンテナンスが必要かどうかのモニ ター遂行し、地上コンピューターシステムへの送信も視野に入れています。
787型機のエンジンは、ゼネラル・エレクトリック社とロールスロイス社が供給します。エンジン技術の進歩によって787型機の運航効率は8%向上、中型機では2世代分に近い技術進歩となっています。
787型機は、機体の設計と組立でも効率向上を図りました。ボーイングとそのサプライヤーであるパートナー各社は、新しいテクノロジーと製造プロセスを開発、これにより、787プログラムの全段階においてこれまでにないパフォーマンスが達成されています。例えば、一体構造 胴体部位の1セクションを製造するのに、アルミニウムシート1,500枚、ファスナーを4万から5万個削減しています。

継続的な進歩
2003年末、ボーイング社の取締役会は787型機の顧客航空会社への提示開始を正式承認決定、その後2004年4月に、787プログラムは全日空から過去最多のプログラム ローンチオーダーを得て、開発が正式決定しました。
最終組み立て工場は2007年5月にエバレットでオープン、ファーストフライトは2009年12月に実施しており、初号機はローンチカスタマーであるANAに2011年9月にデリバリーされました。
787型機のより詳細な情報は、ボーイング民間航空機最新型機用ウェブ(newairplane.com)をご参照ください (英語ページ)


愛称の「ドリームライナー」は、公募後に2003年6月のパリ航空ショー期間中に発表された。研究段階ではY2、開発段階では7E7(EはEfficiency=効率)と呼ばれ、2005年01月28日(シアトル時間)に従来の命名方式を
踏襲した787に変更された。また、ボーイング777型機に次いで開発されたという意味でも、「787」となることは予想されていた。

2011年07月03日 B787 N787EX/ZA002 VIDP → RJTT 初来日
2011年07月13日 B787 N787EX/ZA002 RJTT→VIDP 帰宅

―787は何機が、どの航空会社で就航しているのか。
2011年以降50機が顧客に引き渡されている。現在就航しているのは、全日本空輸、日本航空、エチオピア航空、ラン航空(チリ)、インド航空、LOTポーランド航空、カタール航空、ユナイテッド航空
―今年引き渡しを受ける航空会社はどこか。
トムソン航空(英国)、ノルウェー・エアシャトル、中国南方航空、海南航空(中国)、アエロメヒコ、カンタス航空(豪)
―787の大手顧客はどこか。
確定発注ベースでみると、上位5社は以下の通り。
インターナショナル・リース・ファイナンス社、全日空、ユナイテッド、日航、アメリカン航空

航空会社別保有状況は以下のとおり。 (総数49機、2012年12月現在)
 ◎全日本空輸(ANA)=17機
 ◎日本航空(JAL)=7機
 ◎インド航空(エアインディア)=5機
 ◎エチオピア航空=4機
 ◎LAN航空(チリ)=3機
 ◎LOTポーランド航空=2機
 ◎カタール航空=5機
 ◎ユナイテッド航空(米国)=6機


JAL - JALボーイング787

Boeing 787-8(78P) - ANA



B787型機に部材・部品を供給する日本メーカー

三菱重工業     主翼
川崎重工業      主翼後縁固定部 前部胴体 主脚格納部
富士重工業      中央翼
東レ              炭素繊維複合材
パナソニック       キャビン・サービス・システム 機内エンターテイメントサービス
ブリヂストン     タイヤ
タイヤジャムコ   化粧室 フライト・デッキ・インテリア ギャレー(厨房設備)など
TOTO               温水式洗浄トイレ
コミー         荷物機内ミラー
GSユアサ        リチウムイオン
電池ナブテスコ   操舵用の角度検出センサー
多摩川精機      角度センサー
IHI           ゼネラル・エレクトリック製エンジンのシャフト
大同特殊鋼      エンジンシャフト素材
住友精密工業    補助動力装置内の熱交換機
東邦チタニウム  チタン大阪チタニウムテクノロジーズ   チタン 住友化学
                   炭素繊維複合材の強度を高める樹脂ポリエーテルサルホン
住友精密工業    補助電力装置用オイルクーラー
新明和工業      主翼前後桁
ミネベア        ベアリング

B787型機に部材・部品を供給する日本メーカー
2013年01月18日 15:06 Reuters
トラブルが相次いでいる米ボーイングの787型機には多くの日本メーカーが部材や部品を供給している。
バッテリー異常による全日本空輸(ANA)機の緊急着陸を重く受け止め、米連邦航空局(FAA)は16日、航空会社に運航停止を指示。
日本、欧州、インドも17日、これに続いた。運航停止が長期化すれば、航空会社だけでなく、日本メーカーの業績にも影響が及ぶ可能性もある。


ボーイング・ジャパン

頻繁にお問い合わせを頂くご質問

Q. 787型機の安全性確保のために取っているボーイングの対策は?
787型機に限らず、当社製航空機に搭乗される乗客の皆様、搭乗員の皆様の安全はボーイングにとっての最大の優先事項です。ボーイングは、1 日も早い問題の解決に向け米国連邦航空局に協力しております。ボーイングは全社をあげ、航空会社、関係当局、ならびに調査機関と共に、24時間体制で取り組んでおり、今後もその体制を継続してまいります。

Q.米連邦航空局が発行した耐空性改善命令とは?
点検、修理、データ収集、運航に関する変更を命じる米連邦航空局の命令です。

Q.運航停止はどのくらいの期間続くのか?
米連邦航空局の命令によりますと、航空会社がバッテリーの安全性を実証すれば運航の再開は可能としています。ボーイングは、実証プロセスやスケジュールを設定する米連邦航空局に協力しております。

Q.787型機の運航を停止している航空会社に対する支援は?
787型機を保有あるいは発注をされている航空会社の皆様とは、運航再開に向けての進捗状況に関して話し合いを継続しております。運航再開を認めるためのプロセスが設定された際には、ボーイングは必要案件を満たすために全力で支援をしてまいります。

Q.バッテリーの問題とは具体的にどういうことなのか?
ボーイングは、787型機のバッテリーに関する問題の原因調査に全面的に協力しております。調査が完了するまでは、憶測によるコメントは差し控えさせて頂きます。

Q.787型機で採用しているリチウムイオン電池に対する保護システムは?
過充電、過放電などに対するシステムを含め、安全性を確保するために複数のバックアップシステムを採り入れております。

Q.このようなバッテリーの問題をフライトテストで発見出来なかったのは何故か?
ボーイングは、787型機のバッテリーに関する問題の原因調査に全面的に協力しておりますが、まだ原因は究明されておりません。調査が完了するまでは、憶測によるコメントは差し控えさせて頂きます。

Q.これまでの航空機は、機器や油圧で作動させていたものを787型機では電気でコント ロールしています。それが、今回のバッテリーの問題に関連しているのか?
いいえ、現代の全ジェット機はバッテリーを搭載しています。電気システムを多く採用している機体と、バッテリーとはほとんど関係ありません。効率性向上を実現するために787型機が採用した革新性の主要点は、発電量増と、空圧で作動させるシステムを使用しなくなったことです。これまでの航空機では圧縮空気によって作動していた機能は、787型機では電気によって作動しています。



バッテリー 
バッテリー(英語:battery)は、広く電池と呼ばれるもの。
電池、乾電池のこと。
二次電池、組電池のこと。 上記のうち、特に二次電池(蓄電池)、中でも自動車搭載用の鉛蓄電池やラジコンカー用のニッケル・カドミウム蓄電池(ニッカド電池)、ニッケル・水素充電池を指す事が多い。


二次電池 - Wikipedia
二次電池(にじでんち)は蓄電池(ちくでんち)、充電式電池ともいい、充電を行うことにより電気を蓄えて電池として使用できる様になり、繰り返し使用することが出来る電池(化学電池)のことである。
二次電池は自動車や航空機、農業機械など各種車両のほか、ノートパソコンやデジタルカメラ、携帯電話などのさまざまな機器に利用されている。特に携帯機器の場合、その容量が、製品購入時の決定要素となることも多いため、
最新技術のバッテリーが採用されるのが常である。

一般型
 鉛蓄電池
 リチウムイオン二次電池
 リチウムイオンポリマー二次電池
 ニッケル・水素蓄電池
 ニッケル・カドミウム蓄電池
 ニッケル・鉄蓄電池
 ニッケル・亜鉛蓄電池
 酸化銀・亜鉛蓄電池
 
液循環型
 レドックス・フロー電池
 亜鉛・塩素電池
 亜鉛・臭素電池
 
メカニカルチャージ型
 アルミニウム・空気電池
 空気亜鉛電池
 空気・鉄電池
 
高温動作型
 ナトリウム・硫黄電池
 リチウム・硫化鉄電池
 
電解質による分類
 水系電解質 通常の二次電池に使用される
 非水系電解質 イオン伝導性のある有機溶媒を使用する。水の電気分解する電圧よりも高電圧の充放電が可能
 高分子固体電解質 スルホ基を持つイオン交換膜を使用する
 溶融塩電解質 溶融状態でイオン伝導性を持つ
 固体電解質 高温でイオン伝導性を持つ
 βアルミナ固体電解質 高温でアルカリ金属やアルカリ土類金属のイオン伝導性を持つ


リチウムイオン二次電池 - Wikipedia
リチウムイオン二次電池(リチウムイオンにじでんち、lithium-ion rechargeable battery)とは、非水電解質二次電池の一種で、電解質中のリチウムイオンが電気伝導を担う二次電池である。現在では、正極にリチウム金属酸化物を用い、
負極にグラファイトなどの炭素材を用いるものが主流となっている。単にリチウムイオン電池、リチウムイオンバッテリー、Li-ion電池、LIB、LiBともいう。

なお、似た名前の電池には以下のようなものがある。
 リチウム電池(一次電池)は、負極に金属リチウムを使う。電解質中のリチウムイオンが電気伝導を担うことは共通だが、金属リチウムを使うためリチウムイオン電池には含めない。
 リチウムイオンポリマー二次電池は、電解質として電解液のかわりに高分子ゲルを使う。化学系に違いはなく、リチウムイオン電池の一種である。

リチウムイオン二次電池の異常発熱問題 - Wikipedia
一般に、他の二次電池に比べてリチウムイオン二次電池はエネルギー密度が高いために、本来的に危険性が高い二次電池である。エネルギー密度の高さから軽量化が図れるために携帯機器に利用される事が多いが、こういった機器においては
小型化や利便性の為に充放電条件や衝撃保護などがスペックぎりぎりで運用される事も多い。さらに、リチウムイオン二次電池は、水溶性電解液を使用するニッケル・カドミウム蓄電池やニッケル・水素蓄電池などと異なり、有機溶媒を使用している
ため高温で発火する危険性がある。このため、これらを見越した上でリチウムイオン二次電池には多重の安全対策が施されている。しかし、それでもなお、取り扱いの悪さや製造上の欠陥により発熱・発火に至る事例が後を絶たない。
本件が注目される契機となった事象として、2006年に相次いだ携帯電話向け及びノートパソコン向けのバッテリー不具合が挙げられる。この年には、デル社やアップル社、IBM/レノボ社、東芝、ソニー、HP、富士通が発売したノートパソコンに使われ
ていたリチウムイオン二次電池の製造過程の問題により、発火、もしくは異常過熱の恐れがある(発火事故が実際に数件発生している)として、多数の製品がリコール(自主回収、無償交換)対象となる事態があった。公式に発表される前からノートパソコン発火についてはブログなどで記載され、騒動となっていた。 中でも、業界2位のソニーエナジー・デバイス(Sony Energy Devices 以下SEDで記述)製電池の回収については、回収対象が約960万台という規模の大きさと、ソニーの知名度により話題となった。なお、規模については、後に松下電池工業(現 パナソニック株式会社 エナジー社)製の携帯電話向けリチウムイオン二次電池について、累計4600万個という大規模な回収が発生している。

 ノートパソコン向けSED製バッテリパック回収問題
 携帯電話向けバッテリーでの問題


ボーイング787問題 Reuters



2014年12月02日

787のバッテリー出火事故、米当局が最終報告書 根本原因解明できないまま製造過程の「欠陥」指摘
2013年にボーイング787型機のバッテリーで発火事故が相次いだ問題で、米運輸安全委員会(NTSB)が2014年12月1日(米東部時間)最終調査報告を発表した。
バッテリーの製造過程に欠陥があった上、行政も熱暴走のリスクを見逃したまま認証を行ったことが事故につながったと結論付けた。ただ、熱暴走のきっかけになった「セル」内部のショートの根本原因までは解明されておらず、原因解明が進まないまま製造元の日本企業がスケープゴートにされる可能性もある。
「セル」のひとつがショートして他に波及し「熱暴走」する
NTSBが調査対象にした事故は、13年1月7日朝(米東部時間)、日本航空(JAL)の成田発ボストン行きのJL008便で起きた。ボストンに到着し乗客乗員が飛行機を降りた直後、機体後方にある電気室の補助動力装置(APU)用のバッテリーが発火し、約8センチの炎と煙が上がった。発火したバッテリーは、日本のGSユアサ(京都市)製だった。
13年1月16日には、全日空(ANA)機でも似た問題が起きた。山口宇部発羽田行きのNH692便でバッテリーが発火し、高松空港に緊急着陸。この事故については日本の運輸安全委員会が調査を行い、14年9月25日に最終報告を発表している。この報告では、8つある「セル」と呼ばれる部分のひとつが内部でショートして発熱し、その発熱が他のセルに波及してバッテリーが熱暴走したことが原因だと結論付けていた。たが、ショートの発生については「その順序を最終的に特定することはできなかった」と結論付けており、原因は未解明のままだ。
今回NTSBが発表した報告書でも、「セルのひとつがショート→他のセルに波及→熱暴走」という経過はANAの事故と同様だとみており、事故が起こった背景にも踏み込んでいる。今回のような事故の経過は、
「ボーイングが787の認証プログラムの一環として行った試験や分析では想定されていななかった」
としながら、GSユアサやボーイングの想定の甘さを批判した。
「しかし、GSユアサは運航上あり得る最も厳しい条件下での試験をしておらず、試験用のバッテリーは、機材搭載用に認証された最終デザインとは異なるものだった。さらに、ボーイングのバッテリーに関する分析は、セル内部のショートの結果としてバッテリーの熱暴走が起こる可能性を考慮していなかった」
JAL、改修で「設計通りの安全性が確保されていると判断」
さらに、NTSBがGSユアサの工場を視察した結果として、異物が混入したり、製造に欠陥があった場合でも確実に検出できない検査体制が事故につながったという懸念も示している。加えて、FAAがボーイング社を、ボーイング社が電源システムを発注した仏タレス社を、タレス社がGSユアサをそれぞれ適切に監督していなかったことも問題視した。
JALとANAは、(1)バッテリーが過熱しないようにする(2)過熱したとしても周囲に広がらないようにする、といった改修を経て、13年5月末から6月初めにかけて787の運航を再開している。
JALの787では、14年1月にもバッテリーから煙が出るトラブルが起きているが、JAL広報部では
「『セル間の熱伝播の防止対策』および『煙などの機内への漏れ出し防止対策』が有効に機能したことが確認されており、設計通りの安全性が確保されていると判断している」
とコメント。一連の問題は改修でクリアされているとみており、787の運航は継続する考えだ。
「安全運航の堅持は、私どもJALグループの存立基盤であり、社会的責務であることを常に念頭におき、お客さまにすべての航空機を安心してご利用いただけるよう、一便一便の安全運航を堅持してまいります」
GSユアサでは
「現時点では報告書を精査中で、コメントは差し控えたい」
としている。報告書は表紙や目次を含めるとPDFで110ページあり、精査にはある程度時間がかかる可能性もある。



2014年03月20日


米航空当局「B787は安全」=包括調査で報告書
【シカゴ時事】米連邦航空局(FAA)は19日、米航空機大手ボーイングの最新鋭中型旅客機787型機をめぐり、設計や製造などに関する包括的な調査報告書を発表し、同型機は安全との結論を下した。
FAAとボーイングは昨年1月、米国の空港で発生したバッテリー発火事故を受け、共同調査チームを設置。長期間にわたり、同型機の総合的な安全性を調査していた。
報告書はボーイングに対し、部品供給業者への対応などで改善を勧告。一方、設計の基本的な健全性などを踏まえ、「787型機は計画されている水準の安全性を満たしている」と指摘した。
バッテリー発火問題については、米運輸安全委員会(NTSB)が調査を継続しており、今回の報告書はこの発火問題を具体的に取り上げた内容にはなっていない。 





2014年01月22日

JAL植木社長、787バッテリー不具合問題 「安全運航に問題ないと判断している」
日本航空(JAL)は2014年1月22日、14年の夏ダイヤ(3月30日〜)を発表した。羽田空港の国際線発着枠拡大にともなって4路線が新設・増便されるほか、10年の経営破たんをきっかけに廃止していた
地方路線も一部復活する。
また、ボーイング787型機のバッテリーの一部が過熱して煙が出た問題では、防護機能が適切に働いたとして、運航には問題ないとの考えを示した。
復活6路線、まずは夏休みで様子を見る
夏ダイヤで新たに開設される国際線路線は、昼間が羽田とシンガポール、バンコク、ロンドンを結ぶ3路線と深夜・早朝のホーチミン線。
国内線では、伊丹-松本、女満別、新千歳-出雲、徳島、中部-釧路、帯広の6路線が復活する。そのうち5路線は経営破たんをきっかけに廃止されている。不採算を理由に廃止された路線を復活させること
には批判も出そうだが、まずは夏休み中期間に試験的に運航して様子を見たい考え。小型機のボーイング737-800型機での運航を予定している。
また、1月14日に同社のボーイング787型機のバッテリーに8つある「セル」のうちひとつが過熱して煙が出た問題で、植木義晴社長は、
「発生した煙は設計通り専用配管を通じ、機外に排出された。従って、13年に運航停止した際に講じた多重の安全対策が有効に機能したと認識しており、今後も安全運航に問題ないと判断している」
と787による運航を継続し、増便も行う。
「私も35年飛んできたプロ。はっきりと申し上げるが、安全性は一つも揺るぎはないと思っている」













2013年04月16日 

米運輸長官、ボーイング787に関する決定が近いことを示唆 Reuter 06:20 JST
ラフード米運輸長官は15日、今年1月以降運航停止となっているボーイング787型機について、運輸省は決断を急がないとしながらも、「近いうちに」何らかの決定が下される可能性があると述べた。
ラフード長官は記者団に対し、「運輸省は早計に決定は下さない」としながも、決定までの時間について質問されると、「近いうちだ」と述べた。

2013年04月12日

リチウムイオン電池、市場規模・性能とも期待外れ=専門家 Reuter 06:16 JST
米運輸安全委員会(NTSB)が11日開催したフォーラムでは、リチウムイオン電池に関して、販売および性能ともに想定を大きく下回っており、安全性強化に向け技術の改善が必要との指摘がバッテリー専門家から上がった。
リチウムイオン電池の技術が期待に届いていないことが、電気自動車の開発の遅れや、米ボーイング787型機の発煙事故などを引き起こす要因になっているとしている。
マサチューセッツ工科大学の物質化学・エンジニアリング教授であるYet-Ming Chiang氏は、2008年におけるリチウムイオン電池の市場規模に関するアナリスト予想は、2011年実績から10倍以上かけ離れていると指摘。
期待されていたほど市場が成長しなかったため、メーカー側は多大な圧力にさらされ、一部は破たんに追い込まれたと述べた。
その上で「現在でも世界で多くの(製造)能力が未使用のままだ。主にコストが原因とみている」と語った。
また典型的なリチウムイオン電池セルのおよそ25%は引火性があるとしている。


2013年04月11日

焦点:リチウムイオン電池の技術革新に停滞色、コストと安全面で Reuter14:17 JST
米ゼネラル・モーターズ(GM)の電気自動車「シボレー・ボルト」やトヨタの「プリウス」の開発を手掛けた元エンジニアが加わっている米エナジー・パワー・システムズは、2年ほど前から鉛蓄電池の改良を進めている。
最新技術を使ったリチウムイオン電池は、特に最近の相次ぐトラブルを考えるとコストを抑えるのが難しいと考え、自動車製造よりも歴史の古い鉛蓄電池の性能向上を目指している。
エナジー・パワーの取り組みはリチウムイオン電池の課題を浮き彫りにしている。ラップトップパソコンから電気自動車、人工衛星まで幅広く利用されているが、ボーイングの787」型機2機で過熱が起きるなど発煙や火災が続き、イメージが悪化した。
11日には787型機の調査にあたった米運輸安全委員会(NTSB)が首都ワシントンでリチウムイン電池技術について話し合う会合を開く。専門家は警戒信号が発せられるのは間違いないとみており、実際のところ最近ではリチウムイオン電池は
高コスト、技術の複雑さ、安全性への懸念から技術革新が停滞し、優位が薄れたとみるエンジニアが増えている。ローレンス・バークリー・ナショナル・ラボラトリーのリチウムイオン電池の専門家、フレッド・シュラクター氏は「これまでに有能な人々が
10年間もこの技術に取り組んできて、だれも新しい電池に近づいていない」と話す。今では多くの技術者がリチウムイオン電池技術を輸送業界で普及させるには少なくともあと10年掛かると考えており、トヨタのようにその先をにらんで研究を進めている企業もある。リチウムイオン電池技術の利用の見直しを考えている人々によると、この技術への期待は強過ぎたし、予想される開発ペースも速過ぎた。マイクロチップ革命並みのペースで縮小し、軽くなるとの期待は外れ、シュラクター氏は、すぐにそれが実現する見通しもないと述べた。
<リチウムイオン電池の先>
ボーイング、テスラ・モーターズ、GMなどリチウムイオン電池を支持する企業は、安全な製品の製造は可能で、新技術に問題が起きるのは予想されたことだとしている。実際にGMは「シボレー・ボルト」で火災が発生した初期のトラブルを克服したし、詰まるところ、自動車や航空機のエンジニアはガソリン燃料やジェット燃料を使いこなすことに成功してきた。電気自動車用の充電器を製造するEVグリッドの電池技術者のトム・ゲージ氏も、リチウムイオン電池は他の技術に比べるといくらか手なずけるのが難しいが、現在手に入る最良の技術であり、今後の改善に自信を持っていると述べた。しかしリチウムイオン電池の先に目を向けている企業もある。
例えばトヨタは電池技術者のチームの1つにリチウムイオン電池の代わりとなる技術を探すよう命じた。トヨタの広報担当者、ジョン・ハンソン氏は、リチウムイオン電池によって大量生産が可能になるとは考えておらず、「もっと大きな飛躍的進歩が必要で、たぶん電池化学の他の分野に向かうことになるだろう」と語った。エナジー・パワー・システムズの創設者でプリウスのニッケル水素電池の開発に関与したサブハシュ・ダール氏も、リチウムイオン電池は約束されていた改善が実現していないと指摘。市場が整う前に数十億ドルの資金が製造工場向けに投じられ、こうした工場は今、稼働率が低いとした。
<技術の複雑さ>
ボルトの電池は当初はトラブルが発生したが、その後は問題なく稼働した。ただ、安全性を維持するには600個のシールや冷却用の部品など、自動車の電池以外の部分よりも多い部品が組み込まれている。
ボルトの電池の開発に参加し、今はエナジー・パワー・システムズのシニア・エンジニアリング・マネジャーを務めるジョッシュ・ペーン氏は「利用期間を通じて600個のシールが必要で、そうでないと破滅的な不具合が生じる」と述べた。
リチウムイオン電池は1992年から家電での普及が始まり、この業界では発火しやすいという課題を克服したことから、より大型になってもトラブルを抑え込めるとの期待が広まった。
しかし航空業界の関係者は慎重だ。航空コンサルタントのリチャード・ルクソ氏は、「しゅーしゅーと音を立てて燃える。爆発ではない。4回その音を聞いたから分かっている」と話す。
ルクソ氏が設立したセキュアプレーン社は787型機用の充電器の製造を請け負った。同氏はリチウムイオン電池の完成を見ずに社を去ったが、600万ドルを投じても航空機での利用に耐えうる十分な安全性を確保できなかった。
安全性確保のためのコストと重量増は、リチウムイオン電池の優勢性を台無しにする。ボーイングのライバルのエアバスは次世代旅客機A350でリチウムイオン電池の導入を見送った。



2013年04月08日

787着陸機使いバッテリー試験  Reuter 11:54 JST
全日空ボーイング787が高松空港に緊急着陸したトラブルについて、運輸安全委員会の航空事故調査官は8日、現地に駐機したままの機体で、バッテリーシステムのテストを始めた。
エンジンを動かす地上テストを実施、バッテリーと周辺機器のデータを集める。安全委は、当時の運航に近い状況を再現するため、エンジンを動かした状態でバッテリーの電圧や電流の変化を
計測するほか、充電器の機能も調べる。

2013年04月06日

米ボーイング、改良バッテリーの認証飛行試験を完了 Reuters 08:28 JST
改良バッテリーの認証に向けた試験飛行を完了したと明らかにした。
飛行データはFAAに提出され、FAAが今後データを分析し、運航再開を許可するかどうか決定する。
今回の試験飛行完了は、ボーイングにとり、787型機の運航および納入の再開に向けた大きな一歩で、今後は日米欧の規制当局が改良バッテリーの安全性を認めるかどうかが焦点となる。

米ボーイング787のバッテリー改善計画は「良好」=運輸長官 Reuters 03:22 JST


2013年04月05日

ボーイング787型機、新バッテリーシステムの認証用テストを完了 : ボーイング・ジャパン
2013年04月05日 - シアトル発 ボーイングは本日、787型機の認証用フライトテストを実施しました。LOTポーランド航空向けの787型機を使用した本日のフライトテストは、新しいバッテリーシステム
の認証に向けた最終テストで、当フライトで米連邦航空局(FAA)が定める必要テストを完了しました。
本日のフライトには、FAAの担当者2名を含む11名が搭乗、機体は午前10時39分(太平洋標準時間)に離陸、1時間49分のフライト後、午後12時28分に着陸しました。
今回のフライトは、新バッテリーシステムが通常/非通常状態の飛行中に想定通り機能するかを実証するもので、搭乗員からは、フライトテストは順調であったことが報告されています。
ボーイングは現在全データの収集と分析を実施しており、近日中に必要書類を米連邦航空局(FAA)に提出し、その後はFAAからの追加資料の提出要請に備えて待機いたします。
なお、本日のフライトの離陸の模様は下記サイトに画像と映像を掲載しておりますので、ご参照ください。
787 Media Resource Room
また、787型機に関するより詳細情報は、下記サイト(英語)をご参照ください。
http://787updates.newairplane.com/

米ボーイング、5日に787型機の認証試験飛行の可能性=政府筋 Reuters 11:12 JST
米航空機大手ボーイングは5日、改良したバッテリーシステムを使用した787型機の認証試験飛行を実施する可能性がある。米政府関係者が4日、明らかにした。
787型機は相次いでバッテリーの不具合が発生し、1月に運航停止となった。ボーイングは3月25日に行った準備飛行は計画通りだったとの見解を示している。
試験飛行が終了し次第、米連邦航空局(FAA)は試験データの精査に入り、改善案を承認して運航再開を可能にするかどうかを決定する。


2013年04月04日

ブログ:GSユアサ、危機は好機になるか Reuters 09:57 JST
自動車用電池大手、ジーエス・ユアサが苦境に立たされている。今年1月、同社が米ボーイング787型機向けに製造するリチウムイオン電池で発火事故が発生し、同機の運航停止が続いている。
また3月には、三菱自動車工業のプラグインハイブリッド車に向け、GSユアサの連結子会社「リチウムエナジージャパン」(LEJ、滋賀県栗東市)が供給する同電池の発熱事故が起きた。
相次ぐトラブルは同社にとどまらず、日本の電池産業にも暗い影を落としている。
思わぬ試練に直面するGSユアサの歴史は古い。前身となる日本電池、ユアサコーポレーションが設立されたのは今から約95年前。日本電池は国産鉛電池の量産体制を構築するため、三菱グループなどの
協力を得て島津製作所から独立。創業者である2代目島津源蔵のイニシャルをとった「GS」ブランドで、常に日本の電池産業の中核に位置してきた。
一方のユアサは戦後、ホンダへの二輪車用蓄電池の納入をはじめ、自動車メーカー各社との取引を拡大。90年代には、米社の産業用電池部門を買収するなどグローバル展開を加速させた。
ライバル関係にあった両社が経営統合したのは2004年。当時、国内蓄電池メーカーを買収のターゲットとして海外企業が水面下で動き始めており、「企業規模を拡大しないと生き残れないという危機感」
(業界関係者)が両社首脳の決断を促したという。
統合後GSユアサは、相次ぐ新工場建設に迫られることになる。三菱商事、三菱自と設立したLEJは09年に草津工場、12年に栗東工場を開設し、完成車メーカーへのリチウムイオン電池の供給体制を構築。
787型機向けのリチウムイオン電池の受注が決まったのも、統合後の05年のことだ。宇宙衛星用など耐久性の高い同電池を生産した実績や、その量産技術をボーイングが評価したとみられている。
 受注した部品を万全な形で顧客に納入することが、サプライヤーの責務であるのは言うまでもない。だが車や航空機の環境性能を高める利点から、バブルのように膨らんだ同電池への期待が、生産を
担うGSユアサに負荷として重くのしかかった側面も否定できない。一連のトラブルを機に「日本の次世代電池産業の成長の芽が奪われるようなことが起きてしまえば、それこそまさに不幸」(素材メーカー幹部)
との懸念も広がっている。
ところで、GSユアサの創業者2代目源蔵には、こんなエピソードがある。1913年(大正2)に独シーメンスの工場で初めて接した機械に対して、水道水を電気で殺菌する装置だと言い当て周囲を驚かせたという。
卓越した観察眼を示す逸話だが、後に彼は京都帝国大学(当時)の卒業生を前に「機械を前にしたら、徹底的に観察すること。性能に関心しているのではなく、どういう仕組みでその性能が出るのかを納得
ゆくまで究明すること」という談話を残している。
 企業経営と機械を同列に並べるのはやや乱暴かもしれない。だが、今回の経験を成長への好機とするためにも、事故の原因究明に協力するだけではなく、自社が持つ技術の可能性と、そのリスクを冷静に
見極めることが求められていると言えないだろうか。現経営陣の観察眼が同社の今後を大きく左右しそうだ。


2013年04月02日

アングル:全日空が787離陸体勢入り、パイロットが運航再開準備へ Reuters 19:14 JST

2013年03月30日  

いまだ原因わからず B787問題の行方 原因調査が続く中、ボーイング社は改善案を発表  (週刊東洋経済2013年3月30日号)

2013年03月29日  

ANA、ボーイング787型機の欠航判断に至らず Reuters 19:49 JST  
全日本空輸(ANA)は29日、米ボーイング787型機を含めた当初予定のダイヤをベースに06月01日以降の予約受け付けを始めたと発表した。
ボーイングの改修プランの進ちょく状況を見極める必要があり、欠航の判断をするには至っていないため。予約された便が欠航する場合は、振り替えなどで対応していく。
787型機は、ANA保有機がバッテリートラブルで高松空港に緊急着陸した1月中旬から全面的に運航を停止している。5月末までの欠航便は国内線・国際線合わせて3601便に及ぶ見込み。

2013年03月25日  

ボーイング787型機、機能チェックフライトを実施 : ボーイング・ジャパン

2013年03月20日  

【ビジネスの裏側】ANA売上14億円減…JALも関空も中部空も“誤算”のとんだ「ゲームチェンジャー」B787   18:00 Sankei Digital
全日空は国内線、国際線ともに787を投入。関西ではそもそも羽田-伊丹線でしか運航していなかったが、機材繰りなどの影響で欠航が相次いでいる。
伊丹空港発着では仙台、福岡の2路線、関西国際空港発着では韓国・ソウル線で、3月31日〜5月31日に欠航が出るという。
また中部国際空港発着でも、札幌、福岡の2路線とソウル線で欠航が出る。一方の日航は国際線のみの運航で、関空、中部ともに影響はないという。
全日空では予約のキャンセルなどにより、1月の売り上げが約14億円減少する見込み。2月以降は現時点では見込めないと言葉を濁すが、影響は小さくない。
日航では1〜3月で約11億円の売り上げが減少する見通しだという。空港側の収入も減る。伊丹空港と関空を一体運営する新関西国際空港の関係者は、「欠航により、着陸料や施設使用料収入が減ってしまう」と頭を抱える。
中部国際空港会社の担当者も、「利用者が減ることで商業面の売り上げに影響する」と話す。全日空の誤算787は機体に炭素繊維を採用するなどして燃費効率を従来より約2割高めた次世代機で世界的に注目は高かった。
また、787は三菱重工、川崎重工など、機体構造の35%を日本メーカーが製造し「メイドインジャパン」と話題性の高い機体だ。
全日空は開発段階から787に関わり、平成16年に行った50機もの大量発注で、1号機を受け取るローンチカスタマーとなった。航空会社間の競争の中、大々的な宣伝で国際的な知名度を高めようとしてきたことも背景とされるが、
その強い意気込みがトラブルによってあだとなった格好だ。


2013年03月19日

ボーイングとの補償交渉、しかるべき時期に始める=JAL社長 Reuters 19:02 JST

ブログ:本当に大丈夫か、「空の安全」再考 Reuters 12:31 JS

インタビュー:数週間内の787運航再開、最良シナリオ=ANA副社長 Reuters 02:28 JS

B787運航停止でボーイングに賠償請求 全日空の篠辺次期社長が明言 産経新聞 02:00 配信


2013年03月16日

ボーイング787バッテリー試験、「今後1─2週間内」に終了=ボーイング幹部 Reuters 01:53 JST


2013年03月15日

ボーイング、787型機のバッテリー改善策説明会を開催 : ボーイング・ジャパン

                     
ボーイング787の運航再開時期、言える段階ではない=国交省 Reuters 15:39 JST
                     
787型機の運航再開は数週間程度、当局の承認次第=ボーイング Reuters 15:39 JST
改善策としては、バッテリーにかかる負荷を軽減するため、充電時の上限電圧を引き下げ、放電時の下限電圧を引き上げたと説明。バッテリーのセル間に絶縁体や仕切り板を新設す
耐熱性も高めた。新たな格納・排気システムなどを設置し、煙や異臭を機外に放出する手立ても講じたという。 
<80の原因想定、今後もユアサと連携>
シネット氏は、高松とボストンの両空港で起きたトラブルの原因は依然として究明に至っておらず、「トラブルの根本的な原因究明はできないかもしれない」と語った。
ただ、バッテリーの発火・発煙の原因として約80項目の要因を想定し、トラブルに対応できるよう改善策を講じていると説明し
今後もリチウムイオン電池でGSユアサとの連携を続ける、と語った。787型機にリチウムイオン電池を採用したことについては、効率性の最大化に最適な技術であり「正しい選択だった」との認識を示した。
787型機は世界に50機あり、うち全日本空輸が世界で最も多い17機、日本航空が7機を保有する。特に全日空は開発段階から協力し、世界で一番最初に導入した「ローンチカスタマー」でもある。機体の35%に日本企業の部品
が使われていることもあり、ボーイングは日本を重要な市場と位置付け、トラブル後初の会見を日本で開いたという。


2013年03月13日

米FAA、787の試験飛行許可 Reuters 10:11am
                     
B787型機の認証計画を米当局承認、限定的な試験飛行も許可 Reuters 09:51am
                     
米FAAがB787型機の認証計画を承認、限定的な試験飛行も許可 Reuters 08:14am


2013年03月12日

ボーイング787型機プログラム バッテリーシステムの再認証取得計画案をFAAが承認 : ボーイング・ジャパン

2013年02月22日

アングル:自宅待機続くB787パイロット、機長資格失効の恐れも Reuters 16:14 JST
機長が心配しているのは機長資格の失効。資格を維持するには、国と会社が行う認定審査を年1回受けることが義務付けられている
審査はフライトシミュレータ(飛行訓練装置)での技能審査と運航中に知識・技能を確認する路線審査があるが、運航停止のままでは路線審査ができない。
例えば、昨年2月に審査を受けた機長は今年2月に再び審査を受ける必要がある。
両社のパイロットによると、日航では今月から約10人ずつ、全日空では今月は3人程度、3月以降は約10人ずつ機長資格が失効する。運航停止が長引けば、資格を失う機長が増えていく。
運航が再開されても、試験官が一度に何人も審査できないため、再取得には時間がかかる。
787を世界で初めて導入した全日空は最多の17機を保有しており、訓練中も含めた787パイロット約200人のうち、機長は約130人。7機を持つ日航は約150人中、約80人が機長だ。
各自がシミュレータによる訓練や手順見直しなどの学習を行っているが、長い間フライトから離れると「やっぱり腕や感覚は落ちる」(全日空パイロット)。

2013年02月19日

787型機の電気システムについて : ボーイング・ジャパン

2013年02月19日

787ドリームライナーのバッテリーについて : ボーイング・ジャパン

2013年02月18日

ボーイング ジャパン社長からのステートメント : ボーイング・ジャパン

2013年02月11日

787型機の限定的フライトテストに関するステートメント : ボーイング・ジャパン

2013年02月07日

787型5号機(ZA005)を使用した限定的フライトテストを再開 : ボーイング・ジャパン

2013年02月07日

米国運輸安全委員会の787型機調査進捗報告に対するステートメント : ボーイング・ジャパン

2013年01月24日

米運輸安全委員会による787型機の調査に関するステートメント : ボーイング・ジャパン

2013年01月16日

787型機に対するFAAの緊急命令に関するステートメント : ボーイング・ジャパン

2013年01月16日

ANA JA804A コクピットから煙 高松空港に緊急着陸
異臭と煙感知で緊急着陸、避難で2人軽傷

2013年01月15日

ANA787型機の緊急着陸に関するステートメント : ボーイング・ジャパン
2013年01月15日(米国時間)シアトル発
ボーイングは、01月16日午前(日本時間)、ANA787型機が高松空港に緊急着陸したとの報告を受けております。
ボーイングでは現在、ANAおよび関係当局とともに、原因の究明に全力で取り組んでおります。


2013年01月13日

JAL JA824J 成田(RJAA)格納庫にて再度燃料漏れ


2013年01月12日

ボーイング787型機、米当局が包括調査へ Reuters 04:17 JST
                     
787型機への一般の信頼維持が重要=米連邦航空局トップ Reuters 01:53 JST
                     
B787の安全性問題、外注などが原因でない=民間機部門責任者 Reuters 01:33 JST


2013年01月11日

787型機に対するFAAとの共同調査に関するステートメント : ボーイング・ジャパン 

ANA JA816A 羽田松山行きNH585便飛行中に操縦席前方の左側窓ガラスにひ
ANA JA808A 羽田から宮崎空港へ到着後、左エンジンの発電機からのオイル漏れ

ボーイング787型機、重要システムを包括調査へ=米運輸省 Reuters 22:08 JST

訂正:ANAのB787型機が今度はオイル漏れ、宮崎空港で確認 Reuters 21:50 JST
                     
ANA、B787型機で操縦室の窓ガラスにひび Reuters 13:54 JST
                     
米ボーイング、テキサス州の工場で約40%人員削減へ Reuters 12:23 JST


2013年01月10日

アングル:B787型機トラブル、リチウムイオン電池安全性への議論高まる Reuters 18:30 JST
                     
ANAの成田─サンノゼ線、計画通りボーイング787で就航へ Reuters 16:51 JST
                     
米ボーイング技術幹部、787型機の安全性を強調 Reuters 09:59 JST
                     
米ボーイング技術幹部、787型機の安全性を強調 Reuters 08:32 JST

2013年01月09日

ANA JA808A 羽田(RJTT)離陸直後にブレーキ制御システム不具合

2013年01月09日

JAL JA824J ボストン(KBOS)にて燃料漏れ

日航のB787型機が今度は燃料漏れ、購入計画は変更せず Reuters 12:30 JST
                     
ANA山口発のB787型機が欠航、ブレーキ制御システムに不具合 Reuters 18:38 JST


2013年01月08日

JAL JA829J ボストン(KBOS)にて補助動力装置(APU)用バッテリーから出火

2013年01月07日

補助動力装置用のバッテリーから出火      米ボストン・ローガン国際空港

2012年02月06日

部品不具合発覚に納期ベタ遅れ 新機種ボーイング787にトラブル多発 19:41 J-CASTニュース

2012年10月23日

タンクのバルブから油漏れ             山口宇部空港

2012年09月05日

エンジンから白煙が上がる             岡山空港

2012年07月28日

試験飛行中にエンジン火災             米チャールストン空港

2012年07月13日

コックピットの計器の油圧異常           羽田空港

2012年02月29日

電気系統に異常                   山口宇部空港

2012年02月28日  

ボーイング787ドリームライナー、世界記録認定書を受領 : ボーイング・ジャパン
シアトル, 2012年02月28日 - 全米飛行家協会は、ボーイングの787ドリームライナーが2011年後半に実施した飛行が、飛行距離、速度においての世界記録であることを認定、同協会のプレジデント兼CEOである
ジョナサンガフニー氏よりボーイングに認定書が授与されました。
世界記録として公認されたのは、シアトルからバングラデシュのダッカまでの19,142km(10,336海里)による飛行で、同クラス(機体重量440,924ポンド〜551,155ポンド)の航空機としての最長飛行記録となりました。
なお、これまでの記録は、2002年にエアバス製A330型機が達成した16,901km(9,126海里)でした。
また、同機はダッカでの給油作業後すぐにシアトルに向けた帰路についており、計42時間26分で地球を1周という同クラスの航空機としての最速世界1周記録も達成しました。
なお、これまでには同サイズの機体による最速世界1周記録はありませんでした。
NPO団体である全米飛行家協会は、米国航空業界の公認記録管理組織です。米国では最古の民間航空機関で、米国航空業界に属する企業、団体、個人など、数多くの会員で組織されており、スカイダイビング用機種から
民間航空機、軍用機、宇宙衛星まで、飛行に関する全分野における技術や科学の進歩に取り組んでいます。

2011年12月08日 

ボーイング787ドリームライナー、飛行距離、速度においての世界記録達成 : ボーイング・ジャパン 
2011 年12月08 日シアトル発 ボーイングの787ドリームライナーは、飛行距離、速度において、同クラスの航空機における世界記録を達成しました。
GE製エンジンを搭載した787ドリームライナー(787型6号機)は、シアトルのボーイングフィールドを12月06日の午前11時02分に離陸、バングラデシュのダッカまで19,835km(10,710海里)を飛行、
同クラス(機体重量440,000〜550,000ポンド)の航空機としての最長飛行記録を達成しました。(記録される距離は 19,144km(10,337海里))なお、これまでの記録は、2002年にエアバス製A320型機が達成した16,903km(9,127海里)
でした。同機は、給油作業を終えて約2時間後にダッカを出発、18,027km(9,734海里)におよぶ帰路につき、12月08日の午前5時29分、シアトルに着陸しました。このフライトにより、同機は42時間27分で地球を1周(東周り)という記録
も達成しました。なお、これまでには同サイズの機体による最速世界一周記録はありませんでした。このフライトには、機長6名、全米飛行家協会(NAA)のオブザーバーが1名、ボーイングの社員など計13名が搭乗しています。
今回の飛行は、シアトルを離陸後、米東海岸沖にあるナンタケット、大西洋を横断してスペインのサンチャゴ、地中海を経由してルクソールまでエジプトを横断、中近東からインドを経てバングラデシュに到着、帰路は、バングラデシュ
からシンガポール、フィリピン、グアム、ホノルル上空を経由してシアトルに着陸というルートによるものです。
ボーイングは、KC-135、767-200ER型機、777-200型機、777-200LR型機と、今回の787型機を含め5種類の航空機で機体重量毎の長距離飛行記録を保持しており、777-200型機は、同クラスにおいての速度記録も有しています。

2011年11月06日

車輪の油圧システム異常              岡山空港

2011年09月28日

787のANA1号機が羽田空港に到着、翌月初フライト。

2011年09月25日 

ボーイング、ANAに787初号機をデリバリー
2011年09月25日シアトル発 ボーイングとANAは本日、航空機引き渡しに関する書類に調印、787ドリームライナー初号機のデリバリーを完了しました。明26日(現地時間)には今回のデリバリーを祝う式典がエバレット工場
にて執り行われ、ドリームライナー初号機は翌火曜日に、東京に向けて離陸する予定です。26日の式典はエバレットの工場敷地内で執り行います。
ANA塗装を施した787ドリームライナー2機を展示し、午前6時(米国太平洋標準時間)よりボーイング社員向けの式典を、午前9時(同)からは、ANA、ボーイング両社の幹部、従業員、パートナー、政府高官などの参加による
デリバリー式典を開催します。なお、デリバリー機のペイン・フィールド離陸時間は、27日(火)の午前6時35分(現地時間)を予定しています。

2011年08月26日 

ボーイング787、 ANAへの初号機納入日が決定 : ボーイング・ジャパン 
787型機(以下、787)の初号機の納入日について、2011年09月25日(日本時間26日)に引渡し、翌26日(日本時間27日)に祝賀式典を開催することを決定いたしました。
ボーイングとANAは26日、ワシントン州エバレットにて祝賀式典を開催し、この記念すべき日を祝います。
この初号機はエバレットでの式典後、9月27日にシアトルを出発、翌28日に羽田空港に到着する予定で、羽田においても787プログラム関係者、報道関係者をお招きして式典を開催する予定です。


2011年08月17日 

ボーイング787型機、型式証明取得に向けたフライトテストを完了 : ボーイング・ジャパン 
2011 年08月17日シアトル発 ボーイングは、ロールス・ロイス製エンジン搭載787型機の型式証明取得に必要とされるフライトテストを完了しました。
最終フライトテストの機体は787型機の第9号機となるZA102で、13日(土)、787型機プログラムのチーフ・パイロットであるマイクキャリカー機長が操縦、モンタナ州ビリングスを離陸し、約90分の最終フライトテストを終え、
午後1時58分(米国太平洋時間)にエバレットのペイン・フィールドに着陸しました。この最終テストでは、フライト中、発電システムや燃料流量計に不具合が生じた際のシミュレーションを実施しています。
このフライトテストの模様は、下記のウェブサイトでもご覧頂けますので、ご参照ください。(http://youtu.be/9yRmwGMNuDo
なお、GE社製エンジン搭載の787型機に関しましては、引き続きフライトテストを継続します。
787型機は、複合材、より多くの電気システム、より高度な空気力学や推進システムなどの最新テクノロジーを採用し、これまでにない燃料経済性、メンテナンス経費の削減、環境面での優位性を航空会社にもたらす他、客室内は、
よりクリーンな客室内空気、より高い湿度設定、より地上に近い気圧高度設定などの他、大型窓も設置、乗客の皆様に快適な空の旅を提供します。

2011年08月06日 

ボーイング787型機、ANAへの納入初号機を初披露 : ボーイング・ジャパン
2011年08月06日シアトル発 ボーイングは本日、787型機プログラムのローンチカスタマーであるANAにデリバリーする787型初号機を初披露しました。
同初号機の機体には、「イノベーティブ」、「際立つ個性」、「モダンジャパン」をキーワードとするANAのプロダクト・サービスブランドを表現する特別塗装を施しています。
ANAが商業飛行をする初の787型機となるこの初号機は、ビジネス、エコノミーの2クラス仕様で、短距離国際線用の機内デザインを採用しています。
787 型機が新たに採用しているテクノロジーには、目視では違いのわからない個所も多く存在します。清浄な空気、地上に近い気圧設定、高い湿度設定など、乗客の皆様がより快適な空の旅を満喫し、
よりリフレッシュした気持ちで目的地に降り立っていただけるような多くのシステムを採り入れています。
なお、ボーイングはこのANA向け初号機のデリバリーを9月に予定しており、ANAでは、成田―香港間のチャーター便を787型機による世界初の商業飛行として運航することを発表しています。

2011年07月12日 

787型フライトテスト機の離日スケジュール決定 : ボーイング・ジャパン
ボーイングは本日、ANAとの検証プログラムを成功裏に完了した787型機のフライトテスト用2号機の離日スケジュールを下記のように発表しました。
離陸日時 2011年07月13日(水) 午前5時40分 出発:東京・羽田空港 目的地:デリー空港(インド)
なお、当フライトはあくまでもフライトテストの一部ですので、テストの進捗状況、天候等によって出発時間の変更もあります。

2011年06月28日 

ボーイング787型機、フライトテストが最終段階に : ボーイング・ジャパン
2011年06月27日シアトル発 ボーイングは昨日、787型機フライトテストプログラムの最終段階となる実用飛行テスト(F&R:Function and Reliability Flight Test)、および双発機による長距離洋上飛行の要件となる
ETOPS(Extended Operations)の実証テストを開始しました。
F&Rテストは、航空会社による商業運航に近い環境の下での様々な飛行状況を想定したシミュレーションを実施するものです。またETOPSは、着陸可能な陸地から飛行時間60分以上離れた洋上航路の飛行を可能
にするもので、実証テスト期間中、エンジン1基が停止した状態での長距離目的地外着陸を含むあらゆるケースを想定して安全性を実証します。
今回開始した両テストはロールス・ロイス製エンジンを搭載した航空機によるものですが、ボーイングでは、GE製エンジン搭載機によるテストも引き続き実施していく他、787-9型機への採用を検討しているテクノロジー
やエンジンのさらなる性能向上テストなどもフライトテスト機を利用して実施してまいります。

2011年06月21日 

ボーイング787ドリームライナー、パリ・エアショー会場に到着 : ボーイング・ジャパン

2011年06月07日 

ボーイング787型機、第1期ANAパイロット向けトレーニングを完了 フライトテスト用1号機でワシントン州上空を飛行、トレーニングプログラムの有効性を検証 : ボーイング・ジャパン

2011年05月26日 

ボーイング787、日本初飛来が決定 ANAとボーイングは、就航に向けた検証プログラムを実施します : ボーイング・ジャパン

2011年04月27日 

ボーイング787型機、ANAパイロット向けのトレーニングを開始  : ボーイング・ジャパン

2011年04月18日 

ボーイング787型機、世界レベルでパイロットトレーニングを開始へ : ボーイング・ジャパン

2011年03月07日 

ボーイング787型機プログラム、型式証明取得、デリバリーに向けて順調に進捗 : ボーイング・ジャパン

2011年02月24日 

ボーイング787型機、1,000回目のフライトを実施 : ボーイング・ジャパン

2011年01月18日 

ボーイング、787型機の新スケジュールを発表 〜初号機のデリバリーは2011年第3四半期に〜 : ボーイング・ジャパン

2010年12月24日 

ボーイング、787型機のフライトテストを再開  : ボーイング・ジャパン

2010年11月24日 

ボーイング787ドリームライナー、フライトテスト用2号機の緊急着陸に関する最新状況(4) : ボーイング・ジャパン

2010年11月16日

ボーイング787ドリームライナー、フライトテスト用2号機の緊急着陸に関する最新状況(3) : ボーイング・ジャパン

2010年11月11日

 ボーイング787ドリームライナー、フライトテスト用2号機の緊急着陸に関する最新状況(2) : ボーイング・ジャパン

2010年11月10日 

ボーイング787ドリームライナー、フライトテスト用2号機の緊急着陸に関する最新状況 : ボーイング・ジャパン 

2010年11月03日

ボーイング787型機プログラム〜 交換部品用新サービスを開発〜 : ボーイング・ジャパン

2010年10月04日

ボーイング787 ドリームライナー、フライトテスト用6号機がテストを開始 : ボーイング・ジャパン

2010年02月06日 

ボーイング747-8フレイター〜 地上走行テスト完了 〜 : ボーイング・ジャパン

2010年02月03日 

ボーイング787ドリームライナー、フライトテスト用3号機で客室内を初披露 : ボーイング・ジャパン

2010年01月29日 

ボーイング787ドリームライナー、初の失速テストを実施 : ボーイング・ジャパン

2010年01月15日 

ボーイング787ドリームライナー〜 耐空証明検査を完了 〜 : ボーイング・ジャパン

2008年05月      

納入予定がトラブル多発で3年以上遅延

2007年10月10日

ボーイング社が787の納入開始時期が6カ月以上遅れると発表。
部品不足が主因と説明。




































ボーイング(The Boeing Company, NYSE: BA)

航空機 民間機

ボーイング社製 ボーイング221
ボーイング247
ボーイング314
ボーイング377
ボーイング707
ボーイング717(開発時 MD-95)
ボーイング720
ボーイング727
ボーイング737
ボーイング ビジネス ジェット

ボーイング747


2014年03月24日

<B747>「空の革命児」引退へ 高度経済成長期を支え

毎日新聞 3月24日(月)11時7分配信
日本の高度経済成長期を支え、「空の革命児」ともいわれたジャンボ旅客機ボーイング747が今月末、44年にわたった国内民間機としての役目を終える。「今後、これだけ長期にわたって活躍する機種は現れないだろう」。ジャンボジェットの愛称で親しまれた「旅客機の王者」の引退に、航空関係者からは惜しむ声があがっている。
大阪万博が開かれ、多くの人が高度経済成長を謳歌(おうか)していた1970(昭和45)年7月、日本航空が他社に先駆けて国内で747を導入した。米ボーイング社製の機体は全長約70メートル、両翼を含め幅60メートル、高さ20メートル。従来の航空機とは比べものにならない超大型機だった。
ボ社は当初、軍用輸送機として開発を進めたが、米空軍はロッキード社の輸送機を採用。膨大な投資だけが残った。ボ社は社運を懸けて民間機への転用を目指し、巻き返しを図った。70年1月、パンアメリカン航空のニューヨーク−ロンドン線で初就航。半年後に日本の空に姿を現すと、機体の巨大さとユニークな「顔つき」に注目が集まった。
もともとは「鼻先」の機首部分から戦車を積み込めるよう設計されたため、コックピットが2階部分に設けられた。旅客機となり機首部も客席となったが、機体前方の2階はコブのように出っ張ったまま。正面から見ると愛嬌(あいきょう)がある人の顔に見える。
左右の翼の下には計4基の大型エンジンが搭載された。従来の倍以上の約500席がある「巨人機」の登場で、大量輸送時代の幕が切って落とされる。90年代半ばには、日本は120機を超える747を保有する「ジャンボ大国」になった。
元747機長で航空評論家の小林宏之さん(67)は、羽田空港を中心に離着陸便数が制限される中で「国内線でも一度に大人数を運びたいというニーズが高かった」と指摘。「日本人の海外進出を促し、海外旅行を身近にした。ヒト、モノ、文化の交流に寄与した功績は絶大だ」と話す。機体の安定度は抜群で「性能は今も他機種と比べて見劣りしない」という。
それでも時代の波には逆らえなかった。90年代後半ごろから、低燃費で長距離の運航が可能な後継機に座を奪われていく。2011年春に日航が撤退、全日空も国際線では既に運航しておらず、最後に残った1機が国内線で飛行を続けている。
国内ラストフライトは31日の沖縄−羽田線。那覇を午後0時35分に出発し、羽田には同3時に到着する予定だ。全日空は「雄姿を記憶にとどめてほしい」としている。



2014年02月21日 

巨大なゾウさんが空を行く? ジャンボ機エピソード集   Business Media 誠
1970年にデビューして以来、世界の空で活躍を続けてきたボーイング747。何かと話題の多かった機種だけに、ジャンボ機ならではの裏話やこぼれ話も少なくない。退役が進むジャンボ機特集の第2弾として、今回はそんなエピソードを集めてみた。
愛称の由来はのろまなアフリカ象
ボーイング747は世界中で「ジャンボ機」の愛称で親しまれてきた。なかには大きな飛行機はすべてジャンボ機だと思っている人もいるが、そうではない。この愛称、実は英国ロンドンの動物園にいたアフリカ象のニックネーム「ジャンボ」に由来している。747が登場した当初、あまりに巨大なのでジャンボジェットと呼ばれるようになった。
ただしアフリカ像には、どうしても「大きくて動作がゆっくり」というイメージがつきまとう。それでボーイング社は当初、「ゾウみたいな鈍重な印象はわれわれの最新鋭機にふさわしくない」と大反対。「スーパージェット」という呼び名を浸透させようと仕向けてきた。結果は、スタッフたちのそんな画策もむなしく、ジャンボ機の愛称は世界中の利用者の間に定着して誰もが知るロングセラー機に。
ちなみにエアライン1社のジャンボ機の発注数としては、JALの113機が世界最多で、日本にはとりわけ熱狂的なジャンボファンが少なくない。
世界で1台だけの自動機体洗浄機
旅客機の洗浄は通常、手洗いで行われる。小型機ならまだしも、ジャンボ機はその巨体ゆえ、20人で手分けしても1機の洗浄を終わらせるのに4時間もかかっていた。そこで開発・製造されたのが、自動機体洗浄機である。
成田空港の一角に置かれていた鉄骨製のこのマシンは、間口約90メートル、高さ約26メートル、奥行き約100メートル。間近で見るとまるで巨大なジャングルジムだ。JALと川崎重工業が共同で、総工費20億円と10年の歳月を費やして建設した。同マシンの稼働後は、ジャンボ機1機の洗浄を5人グループで、100分で終了できるようになったそうである。747を世界で最も数多く保有し、“ジャンボ王国”と呼ばれたJALだからこそ必要なマシンだったのだろう。
JALの747の退役後は、この自動洗浄装置も解体され、成田の名物がまた一つ静かに姿を消した。
政府専用機に乗る方法
友人の娘に「どの飛行機に乗ってみたい?」と聞いたときのことだ。エアバスの総2階建て機A380? それとも最新のボーイング787? 豪華な旅行がしたいと言っていたのでそのどちらかだろうと予想していたら、彼女の答えは意外や意外。「私、政府専用機に乗りたい」と言った。
政府専用機──つまりジャンボ機(747-400)が好きなのね? そう話を向けると、彼女は「ジャンボ機かどうか知らないけど、政府専用機に乗りたい」と繰り返す。「だって、中がすっごく豪華なんでしょ」と。国の要人や皇族が外国を訪れるときに使用される政府専用機。最近は海外での災害・事件などの緊急時にも活躍するようになった。キャビン内部は一般の旅客機とはまったく違う設計で、執務室や会議室、秘書官の事務室、記者会見用の席などがあり、シャワーも完備している。
一般の人には縁のない飛行機だが、乗れる可能性が皆無というわけではない。例えば、首相や閣僚が海外でのサミットなどに出席する際、マスコミ関係者が取材のために同行する。高校2年になる彼女に「将来、新聞記者になれば乗れるかもね」と教えると、彼女は「タダで?」と聞いてきた。国民の税金で買っている飛行機なので、たとえ報道陣でもタダでは乗れない。ちゃんと料金を徴収される。とはいえ、一般の旅客機のビジネスクラスほど高くはなく、おそらくエコノミー料金程度だと思うが。
現在2機を保有する政府専用機の747-400は2018年度末で退役し、後続機種の選定に入っていることが先日発表された。燃費効率に優れた777や787が候補として浮上しているほか、一部にはエアバスが開発中の最新鋭中型機A350を推す声もあるそうだ。
貨物機のノーズオペレーション
747は機体の前方部分に2階席を設けているため、その独特のシルエットでどの方向からでも「ジャンボ機だ!」と分かる。特に個性的なのが、コクピットまわりの「顔つき」だ。将来の貨物機への転用を考え、機首に大きなカーゴドアを備えられるようにコクピットを高い位置に置いて設計された。
世界の主要な空港では、いまもボーイング747貨物専用機の「ノーズオペレーション」と呼ばれるユニークな作業風景に出会うとこができる。747貨物専用機は大きな(長い)貨物を出し入れできるように、機首の部分が上に持ち上がるように開く。貨物ターミナルは旅客ターミナルからは少し離れたところにあり、見られるチャンスはそう多くはないものの、ノーズオペレーションが行われる日は展望デッキから望遠鏡で見学しているファンも少なくない。
コクピット裏の秘密部屋
ハイテクジャンボと呼ばれた747-400からは、それまでの航空機関士(フライトエンジニア)を含めた3名乗務体制が、機長と副操縦士の2名乗務体制に変わった。しかし欧米路線などの長距離フライトでは、機長2名と副操縦士1名の3人の組み合わせで交代で乗務に就くという決まりがある。これは、3人のパイロットで操縦するという意味ではない。12時間のフライトなら、操縦席に座る機長と副操縦士の乗務時間は合計24時間。その24時間を、3人のクルーで8時間ずつ分担するのだ。
そのため長距離用の大型機には、機内に交代のパイロットが仮眠をとるためのクルーレスト(休憩室)が設けられている。通常は天井裏のスペースなどが利用されているが、ジャンボ機ではコクピットの後方部分をクルーレストに活用。他機種にくらべてゆったりしたスペースがとられている。747-400では一度コクピットのドアを出てクルーレストに入るが、最新の747-8インタコンチネンタルでは、コクピットから直接アクセスできるようになった。
空飛ぶクジラがブームの走り
さまざまな国のエアラインが乗り入れる各国の主要空港では、駐機している旅客機の機体に描かれたデザインを見比べてみるのも楽しい。エアラインの数だけマーキング(機体ペイント)のバリエーションがあり、どれもみな個性的だ。大型機では、ボディ全体に塗られている塗料の量はドラム缶で数本分にもなり、それを0.1ミリ程度の均一の薄さで塗ってペイントを完成させていく。
ところで、近年はそれまでの機体ペイントとは異なる手法が開発された。塗装の代わりに、2メートル×1メートル程度の大きさの特殊なシールを機体に貼り合わせていく方法だ。空港へ行くと、駐機中の機体を指さして子供たちが大騒ぎしている光景に出会うことがある。子供たちの視線を釘付けにしていた代表格が、ANAの「ポケモンジェット」。これも、シールを貼り付ける方法で実現した特別塗装機である。
この特別塗装機のブームの走りとなったのが、巨大なクジラを機体に描いたANAの「マリンジャンボ」だった。1993年秋にANAは乗客5億人突破を記念して機体のカラーデザインを全国の小・中学生から公募。そこで選ばれたのが、クジラと海の仲間たちを描いたデザインだ。特別塗装機ブームはその後、各国に飛び火し、現在は世界のあちこちの空で個性あふれる機体に出会えるようになっている。
ギネスにも登録された巨大工場
ジャンボ機(747-400)のサイズは全長70.7メートル、翼幅64.4メートル、全高19.4メートル。ボーイングはかつて、その巨大な旅客機を製造するために、新しく工場を建設しなけらばならなかった。そこで完成させたのが、シアトル郊外にある大型機製造ライン、エバレット工場だ。床面積39万8000平方メートル、容積は1330万平方メートルという圧巻のスケールを誇る。
ボーイングはシアトル周辺にいくつかの工場を展開しているが、エバレット工場は世界一大きな建物としてギネスブックにも登録された。現在は最新鋭の787のほか、次世代ジャンボとして最近デビューした747-8インターコンチネンタルもここで開発・製造が進められている。
最新大型機の製造現場を見てみたい!──そう願う人は、一度シアトルに足を運んでみよう。エバレット工場へはシアトル市内からもツアーが用意され、製造・組み立て中の787や747-8、777などを見学することができる。ツアー中の写真撮影は残念ながら禁止だが、巨大な工場の現場に立ち、目の前で機体が完成していく光景は迫力満点。見学の前後には各種の飛行機グッズを揃えたボーイングストアでショッピングも楽しめる。


2014年02月14日

ジャンボ機ボーイング747は、いかにして誕生したか?   Business Media 誠
2014年3月31の那覇から羽田へのラストフライト(NH126便)で、ついに日本の空から姿を消すボーイング747-400。
退役が近づくにつれ、ジャンボ機が飛来する各地の空港には見物デッキに詰めかけるファンの数が増えている。日本人に最も愛されたこの名機は、いかにして誕生したのか? その歴史を、改めて振り返ってみよう。
パンナムが救った超大型機の開発計画
発展を続ける航空の歴史の中で、「テクノジャンボ」と呼ばれたボーイング747-400が果たしてきた役割はきわめて大きい。
日本のJALもANAも、大きく世界に翼を広げてきたその中心には、いつも747-400がいた。
ボーイングが707の後を継ぐ大型旅客機の開発の検討を始めたのは1962年だ。それとほぼ時を同じくして、米国防省は米国本土から遠く離れた前線に兵士や物資を迅速かつ大量に輸送することを目的とした大型輸送機の
開発計画を発表。「CX計画」と呼ばれたこのプランに、米国の大手航空機メーカーのダグラス、ロッキードとともにボーイングも参入の意思を表明する。
巨額なビジネス獲得を目指して受注合戦を繰り広げた結果、米空軍はボーイングとロッキードの2社を候補として試作機を設計させ、そして最終的にボーイングはロッキードに敗れた。
開発競争に多くの人と資金をつぎ込んだボーイングは当然、大きな痛手を負うことになる。それを救ったのが、当時世界最大の航空会社として君臨していたパンナム(パン・アメリカン航空)だった。
同社はCX計画に敗退したボーイングに、提出した設計案を民間航空機に転用して実現するよう提案。
707の成功で大型ジェット機の実績を持つボーイングなら世界をアッといわせる巨人旅客機を誕生させられるだろうし、期待通りの優れた新型機を完成させたときにはパンナムがそれを採用することを約束した。
大量輸送をリードし航空界に革命をもたらす
そうして完成した747をパンナムが世界で最初に大西洋路線に就航させたのは、1970年1月だ。
最大526席を設置できる最初の量産型747-100は、大量輸送時代の到来とともに売り上げを伸ばし、航空業界に革命的な変化をもたらした。
-100はアッパーデッキ(2階席)に窓が3つしかなくスペースも座席を設けるほど広くはなかったが、メインデッキ(1階席)はそれまでの主力機だった707などに比べると幅が約6メートル広がり、天井も高くなった。
キャビンを2本の通路が伸び、足を踏み入れるとまるで小さなコンサートホールに来たような感覚だった。
たっぷり空間のある頭上の手荷物ラックは従来の旅客機に比べてスペースがぐっと大きく、階段を上がればアッパーデッキの余剰スペースにラウンジが設けられていた。
長い空の旅を快適に過ごせるような工夫が随所に凝らされていたのだ。コクピットにも新しい機構や技術が数多く採用され、運航技術面での進歩ももたらされた。
例えば民間航空機では747で始めて装備されたのが、INS(慣性航法装置)である。
大陸間弾道ミサイルや潜水艦の誘導に使われていた技術を民間航空機に応用されたもので、コンピュータと連動して飛行位置を算出し、入力されたフライトプランに従って目的地まで誘導してくれる画期的システムだ。
コクピットでの複雑な計器類や飛行制御作業も簡素化され、正副2人のパイロットと1人のエンジニアの3人だけでこの巨人機を安全運航できるようになった。
日本人に馴染の深いテクノジャンボ747-400
ひと口に「ジャンボ機」といっても、そのタイプはいろいろである。
747-100/-200/-300は「クラシックジャンボ」とも呼ばれ、いずれも初期に活躍したタイプだ。
世界でも最多の計100機を超える747を導入したJALは「ジャンボ機王国」などともいわれたが、その中にもさまざまなタイプのものが存在した。
-100の1号機がJALに納入されたのはパンナムが初就航させたのと同じ1970年の4月。その-100のエンジンを改良し、航続性能を高めたモデルが-200Bで、長い航続距離を生かして米国への直行便などに投入された。
クラシックジャンボの最終モデルとなったのが、旧型の2階席を後方に約7メートル延長した747-300だ。2階席だけで最大63名の乗客が乗れるようになり、このボディの形はのちの-400にも引き継がれていくことになる。
日本の航空ファンに最も馴染の深いのが、いわゆる「テクノジャンボ」といれる747-400だろう。主翼先端に装備された空気抵抗を軽減させるためのウイングレットがシンボルマークだ。
操縦席はブラウン管による多機能表示ディスプレイを多用したグラスコクピットになり、正副2名のパイロットだけでの運航が可能になった。
エンジンもより高性能化して航続距離がさらに伸び、エアライン各社は長距離国際線の主力機材として747-400を活用した。
ジャンボ機の歴史に新たな1ぺージが
もうひとつ、日本の国内線では、短い距離を1日に何回も往復するために胴体や床面の構造を強化した-400Dというタイプも使用された。
-400DのDは「ドメスティック(国内)」の略で、この国内線仕様のジャンボは日本でしか飛んでいない。またそれ以前には、SRと呼ばれるタイプが国内の空をリードしていた時代もある。
SRは「ショートレンジ(短距離)」の略で、離着陸する回数の多い日本の国内線の事情に合わせて開発された。
初代の-100の着陸耐用限度が約2万4600回だったのに対し、747SRでは約5万2000回と脚部が大幅に強化されている。
これらジャンボファミリーを称賛する声は、いまも止まない。以下のように、その魅力はさまざまな立場で語り継がれている。
「ジャンボ機は気流の悪いところを飛んでも、安定していて操縦しやすい。どっしりとしていて、少々の風にもあおられない」
「ギャレーが広くて働きやすいですね」
「客室は他の機種と比べて圧迫感がない。快適です」
「優雅に飛び立った姿を、背中から見ているのが好き」
2011年3月、JALのジャンボ機が姿を消した。多くのファンに惜しまれながら。ANAが運航している残り2機も、間もなく退役する。ラストフライトは2014年3月31日。那覇発12時35分、羽田着15時のNH126便だ。しかし、747の歴史がこれですべて終わるわけではない。海外では継続して747-400を長距離国際線の主力機材として活用しているエアラインも多く、デルタ航空などは最新のビジネスクラスシートを成田−ニューヨーク線で運航している747-400に導入した。
さらに伝説の名機は、この連載のリポートでも報告したように「747-8インターコンチネンタル」という名で進化し、
http://bizmakoto.jp/style/articles/1208/29/news008.html : 新しいジャンボ機、747-8Iのデビューフライトに密着
よみがえっている。ジャンボ機747は、いまも世界の空に君臨し続けているのだ。


ボーイング757
ボーイング767
ボーイング777 トリプルセブン


2014年6月29日
政府専用機の後継機種がボーイング777に内定、日本の政府専用機とは?
老朽化により2019年に置き換えが予定されている政府専用機の後継機種が、ボーイング社のボーイング777型機に内定したと報道されています。内閣官房の政府専用機検討委員会が8月末までに機体と整備委託の発注先を正式決定する見通しです。
政府専用機は現在ボーイング747型機が使われており、今回の機体提供にはアメリカのボーイング社の他、昨年10月にJALが新型旅客機の大量導入を決めたフランスのエアバス社も加わると見られていましたが、最終的にはボーイング社の1社のみが提案を提出したとされています。皇族や首相の海外訪問などに使われる政府専用機の概要を見てみましょう。
日本の政府専用機とは?
一般的に政府専用機と呼ばれている機体は正式名称を「特別輸送機」といい、北海道の新千歳空港に隣接する航空自衛隊の千歳基地に2機が配備されています。現在の機体は「ジャンボジェット」ことボーイング747-400型機で、当時問題となっていた日米間の貿易摩擦という背景の元で1987年に導入が閣議決定され、1991年に受領しています。
主な任務は皇族や内閣総理大臣といった国家の要人を輸送する任務のほか、国外で有事があった際などの在外邦人の緊急輸送や自衛隊の海外派遣時における自衛官の輸送任務も担っています。
運航は「特別航空輸送隊 第701飛行隊」が行っており、パイロットや整備員、運行管理要員の他に「空中輸送要員」と呼ばれるキャビンアテンダントにあたる役割の自衛官が所属しています。この「空中輸送要員」養成の一部課程はJALのキャビンアテンダント研修施設にて行われています。
また、パイロットの免許取得もかつてはJALで行っていたものの、2011年に同社再建の一環でボーイング747型機が全機退役したため、現在は日本貨物航空で行われています。
特別輸送機の定員は約150人で、機内は貴賓室や会議室、記者会見席といった要人向けの設備が揃っている他、一般エアラインのプレミアムエコノミー相当の一般客席も用意されています。
特別輸送機は2機保有しているものの、トラブルに備えて任務運航の際は必ず2機で運行されているため、原則として別な任務運航を同時遂行することは出来ません。
そのため、皇室や政府のスケジュールが重なった際は、事実上の国家元首とされている天皇陛下の御召運航を最優先とした上で、政府は国内エアラインにチャーター機の運航を依頼する場合があります。
また、距離や目的地の条件によってはビジネスジェット相当の機体を持つ航空自衛隊所属のU-4型多用途輸送機や陸上自衛隊に配備されているEC225LP型要人輸送ヘリコプターも使われる場合があります。
ボーイング777型機の選定された背景
ボーイング777型機は1995年に登場した双発エンジンのワイドボディ旅客機で、現在のボーイング社における大型旅客機の主力となっています。国内エアラインにおいてはJALとANAが導入しており、ジャンボジェットに代わる燃費効率の優れた大型機として国内外の路線で運行されています。
また、ボーイング777型機は製造段階においても日本企業との繋がりが強く、主要な部品の約21%が三菱重工や川崎重工ら日本企業5社によって製造されており、日本の航空産業にとっても重要な影響を持つ機体となっています。
日本政府は政府専用機の提案にあたって、以下の3つの要件を提示しています。
(1)アメリカ東海岸への直航が可能なこと。
(2)天皇陛下や内閣総理大臣の輸送に必要な装備(貴賓室、執務室、秘匿通信機器等)と随行員、乗務員等の座席を確保できるスペースを有すること。
(3)将来にわたって、国内で民間航空会社等による整備体制が確保される見通しがあること。
今回ボーイング社が提案した777-300ER型機は、73.9mに及ぶ大型の胴体に長距離運航のためのエンジンを搭載しています。同等のボディーを持つ国内線仕様の777-300型機の座席数はジャンボジェットに匹敵する約500席となっており、(2)のスペース条件をクリアしています。
また、国内エアラインでの運航実績としては2014年4月の段階でJALが13機、ANAが19機保有しており、ともに欧米方面などの長距離国際線で運航しているため、(1)の航続距離条件にも当てはまります。
焦点になっていたのが(3)で、同時に募集されている機体整備委託の受注希望を出しているJAL、ANAともに将来の機材導入計画が現状で大きく異なっている点が注目されていました。
ANAは2014年3月に今後もボーイング777型機を中心に大型機を揃えることを発表し、6機の777-300ER型機を発注した他、2020年に引き渡しが開始される予定のボーイング777-9X型機も20機発注したことを明らかにしています。
一方、JALは2013年10月にエアバス社のA350型機を発注し、2019年より6年を目安にボーイング777型機を更新する計画を発表しており、この機体が対抗馬になるものと見られていました。
エアバス社も当初は政府専用機の選定には関心を示しており、2月に政府が行った機体提案を希望する企業を対象にした事前説明会に参加するなど、具体的な動きも見られました。
しかし、政府側としては日米同盟や過去の運用実績、国内航空産業への影響という背景からもボーイング社を選定したいという意向があったと見られ、全体的にエアバス社は不利な競争条件に立たされていたと考えられています。
また、報道によると委託整備の受注を希望するJAL、ANA両者ともにボーイング777型機を推薦したとされており、その結果エアバスは辞退したと見られています。エアライン側としては、エアバスA350自体がまだ開発段階で引き渡しが始まっておらず、開発スケジュールの遅延や導入初期トラブル発生のリスクを回避したとも考えられます。

 

2014年6月15日
「B777」後継機、製造担う日本勢に試練 三菱重工など5社の参画が決定
米国ボーイング社が開発を進める次期大型旅客機「777X」シリーズ。その製造分担をめぐって、三菱重工業や川崎重工業など日本企業5社とボーイングが合意に達し、12日に主要契約条件に関する覚え書きを交わした。現行の「777」型機は、主要構造部位の21%を日本企業が製造。次期777Xでも21%を日本企業が担うことが明らかにされた。
777は1995年に誕生して以来、引き渡し機数がすでに1000機を超え、現在も年間約100機を生産する300席超のベストセラー大型旅客機だ。次期777Xはその改良版後継機。新型の主翼や最新鋭エンジンの採用などで燃費性能の大幅な改善を目指しており、2020年から機体の引き渡しが始まる予定だ。
777Xの製造に参画が決まったのは、三菱重工、川崎重工、富士重工業、新明和工業、日本飛行機の5社。いずれも現行の777の製造に関わっており、次期777Xでも同じ部位の製造を担う。具体的には、三菱重工が後部・尾部胴体パネルと旅客扉、川崎重工が前部・中部胴体パネルや主脚格納部など、富士重工は中央翼や翼胴フェアリング(前部)など、新明和は翼胴フェアリング(中・後部)、日飛は主翼構成品を製造する。
ボーイング依存度が高い日本の航空機産業
ボーイング民間航空機部門のレイ・コナー社長兼CEOは、「日本のサプライヤーは高い品質を維持し、納期もきちんと守ってくれる」と5社の実績を高く評価したうえで、「777Xの成功も日本企業の頑張りに掛かっている」と期待を寄せた。
日本の航空機産業にとって、ボーイングは極めて重要な存在だ。国内における民間航空機関連の生産・修理金額は年間8300億円(2013年実績)。そのうちボーイング関連だけで5000億円前後を占めており、日本の航空機産業はボーイングとの取引によって成立している、と言っても過言ではない。
しかし、民間航空機の市場は安定的な成長が確実視されているため、ボーイングとの取引拡大を狙う企業は世界で数多い。今や日本勢のライバルは欧米のサプライヤーだけでなく、近年は安価な労働力を武器とする中国や東南アジア、中東などの企業も脅威となりつつある。
「777X」も日本企業が構造部位の21%を製造する
こうした競争環境下で、777Xでは日本の参画比率が下げられる可能性も皆無ではなかっただけに、今回の決定に関係者らは胸をなで下ろしている。
「現行の777と同じ部位が獲得できたのはありがたい。経験がそのまま生かせるので、スムーズな立ち上げができる」(三菱重工の鯨井洋一副社長)、「ベストセラー機の後継機にも引き続き参画でき、うれしく思う」(川崎重工の石川主典・常務執行役員)。日本企業の役員からは、歓迎のコメントが相次いだ。
ただし、喜んでばかりもいられない。というのも、ボーイングは宿敵・欧州エアバスと激しいシェア競争を繰り広げており、その影響でサプライヤーに対するコスト削減要求も厳しさを増しているからだ。中でも777Xについては、「現行の777型機よりもはるかに強烈なコスト削減が課せられている」(業界関係者)という。
製造ラインの自動化を急ぐ
これまで300席台の大型旅客機市場はボーイング777の独壇場だったが、エアバスはシェア奪回のために最新鋭「A350」シリーズを新たに開発。順調に行けば今年中にも引き渡しが始まる予定だ。このため、ボーイングが777の地盤を守るには、後継機となる777Xの性能のみならず、大幅なコストダウンで価格競争力を高めることが極めて重要なのだ。
こうした中、たとえば三菱重工は、まず現行の777向け胴体パネル・客室扉の製造で部品加工や表面処理の自動化を図り、「さらに次期777Xでは、組み立ても自動化するなど一段の生産革新にチャレンジする」(鯨井副社長)。川崎重工の石川常務執行役員も「これからは自動化が大きなキーワードになる」と言う。
これまで通りの高い品質を維持しつつ、ボーイングから課せられた厳しいコスト削減要求に応えられるかどうか。航空機産業のグローバルサプライヤーとして、各社の実力が試される。
ボーイング ジャパン
http://www.boeing.jp/
ボーイング 777X
http://www.newairplane.com/777x/gallery-experience/
富士重工業株式会社
http://www.subaru.jp/
ニュースリリース(PDF)
http://www.fhi.co.jp/contents/pdf_99480.pdf
全日本空輸株式会
http://www.ana.co.jp/
ニュースリリース
http://www.anahd.co.jp/pr/201403/20140327-2.html




ボーイング787 ドリームライナー
ボーイングNLA - 計画のみ
ボーイング7J7 - 計画のみ

旧マクドネル・ダグラス社製 DC-1
DC-2
DC-3
DC-4
DC-6
DC-7
DC-8
DC-9 MD-80/MD-90
MD-95(正式機種名:ボーイング717)

DC-10
MD-11

宇宙機
スペースシャトル
国際宇宙ステーション
ルナ・オービター
マリナー10号
月面車
ボーイング376 BSAT 1a/1b
Telstar 3A/3B/3C等

ボーイング601(旧ヒューズ601) Asiasat 3/3S/4
DIRECTV 1/1R/2/2S/3/4
GOES N,O,P
JCSAT 3/4/5/6/8
SUPERBIRD 4/6/C等

ボーイング702 DIRECTV 10/11/12
XM 1/2/3/4等

TDRS TDRS-H以降

搭載機器
マゼラン - レーダーシステム(旧ヒューズ)
ガリレオ - 探査機子機